土木学会全国大会を聞いて

query_builder 2024/09/03
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こんにちは、鈴木Booksの店主です。


今日は、土木学会全国大会2024を聞いての感想です。

何を隠そう、店主のCPD稼ぎに持って来い…、と思って聞いていたのですが、かなり勉強になりました。

というか、技術士を取る前に聞いた時よりも今のほうが考えられるようになりました。

きっと、技術士のおかげということにしましょう。(一概には言えません)


その中で、1番気になったのは、若手の自己研鑽は勤務時間にやりたいということにフォーカスすることになる羽目になった、技術討論。


ちなみにですが、法的な扱いは以前書いたコラムにも書いてますので、参考に。

https://suzukibooks.jp/column/20240726074349-01846632-5ce4-4b36-a3af-1c00d4d5deef


委員は50代以上の方たちで、当然ですが死ぬほど残業して、仕事を覚えたぞと豪語する世代。

しかし、今の20代は残業しすぎて精神的にくる姿を見たり、何より衣食住に困ったことのない世代。

世代間ギャップが出て当然です。


ここからは、店主の考えです。参考に。

どっちの言い分もわかります。

大体、変化がくそ激しい時代に、「モノになるまで7年かかる!」と言われたら、どう思いますか?

店主も同じことを10年くらい前に言われて、心の中でこう思いました。

「待てるか。さっさと成長させろ!」


次にこう思った時に、とる行動はただ1つ。

「じゃあ、どうやったら成長できるんか?」


店主は、HPの自己紹介にも書いていますが、

文系学部出身、土木のことは知らぬ、力学知らぬ、土質力学知らぬ、水理学知らぬ(いまだにわかっていないかもしれません。出たら頑張って学びます。)、数量計算書を作らせれば「コンクリートって型枠がいるんだ、へー」、というレベルのスーパーずぶのド素人。

はっきり言って、議論をしている土木学会専門委員会の方が在籍している会社(スーパーゼネコン2社、大手建コン2社、東京都、大学)にこんなやつはいないはずです。

店主の100倍優秀な方が入社しているはずです。


それでも、それなりにものになりました。なんででしょう?

簡単ちゃ、簡単ですが、とにかく勉強です。

だって、出てくる用語1つとっても「分からん」のオンパレード。

やるからには、「分からん」のオンパレードを1つ1つ解決させるしかないのです。


そもそも、店主の「分からん」にはいくつか種類が分かれているんだと思います。おそらく以下の2つ。

  1. 実務上のことが分からん。
  2. そもそも論が分からん。


では、1つ1つ見ていきましょう。


1.実務上のことが分からん。

先ほど列挙した「知らぬ」リストでいうところの、

数量計算書を作らせれば「コンクリートって型枠がいるんだ、へー」

が該当するかと。


おそらく、この部分は、大学で学んでいたとしても分からない方はいくらもいます。

大体、大学の授業なんて寝てても、友達にレポート手伝ってもらっても(一部誇張あり)単位もらえるんだから、学んだって言えるんかいな、くらいがちょうどいいように思います。

これを読んでいる方で、かつて大学生だった方。振り返ってみればそうでしょう。(特に文系は今の50代のほうがもっとひどいと思いますよ)

かくいう、店主もバイトばかりしていた学生でしたから。


これを解決するにはどうすればいいのかというと、とにかく聞く。

「調べてもわかりません」と言って食らいつくしかないです。

店主がラッキーだったのは、先輩たちから見ればつまらないことも、聞いたら話してくれる方に恵まれたことでしょうか。


特に中小企業レベルだと、測量も設計も教科書通りのことばかりではありません。とにかく答えは、実務や過去の成果というのが多いです。


正直なことを言うと、周りへの疑問のききやすさという面は、大手企業より中小企業のほうが聞きやすいです。

中小企業のほうが、割とのんびりしているからでしょうか。(もちろんですが、中には残念なことに真逆の企業もありますが)


「疑問を聞く」環境がない会社、案外多いです。そりゃそうですが、下の方は聞きに行きません。どうやって聞いているのか、分からんのですから。

1人1人と話してみると、きちんと考えているのに、それを拾いに行かない上司が多いです。

忙しさにかまけて、目の前の部下や同僚にちゃんと向き合っていますか?



2.そもそも論が分からん。

店主の「知らぬ」リストでいうところの、

土木のことは知らぬ、力学知らぬ、土質力学知らぬ、水理学知らぬ

になるかと。


さて、どうすればいいのかというと、これは猛勉強ですよ。根本的に。

だって、知らないで入っちゃったんだから、この業界…。

ただ、それを見かねた会社の方が、力学をきちんとわかりやすく説明してくださったおかげで、何とか理解できましたし、土質も教えてもらったり、いろいろと調べながら理解しました。

水理学は、いつか勉強します。


業界知らないで入っちゃった…、の場合は、四の五のを言わずに業務時間外でも勉強していました。

分かりやすい解説書がありそうな図書館に通って、よく読んでいました。

東京都立中央図書館には世話になったなあ…。(今でも世話になっています。)。近所にあるパン屋、おいしいのでお勧めです。


ただ、店主の場合は、図書館が単純に好きなのとブルディガラというおいしいパン屋さんに寄れるので、「わーい。」と喜んで出かけてました。

(ある意味、特殊…?)

それと、東京都立中央図書館の5階の食堂からの風景が好きなので。


なので、勉強しに行くというよりも、なんか楽しみとつなげるとちょっとは我慢できるのかな、と思います。

単純に、休日図書館にこもっていればいい節約…。


外出が嫌いな方は、原理原則を学べそうなサイトやYoutube動画を見るのもありかと思います。

「仕事時間中じゃないとやだ」という方は、仕事中に見るのがいいでしょう。


正直なことをいうと、好きこそものの上手なれ精神が出てこないなら、厳しいことを言いますが、その道は多分違うと思います。

あなたには、あなたに合う道がきっとあるので、探されたほうが良いかもしれません。

強いて言えば、好きかどうかは別にして、あなたが時間を忘れて夢中になれるものを仕事にしたほうがいいかと思います。

多分ですが、そこに進んだほうが大成する速度は速くなると思います。


突然ですが、「1万時間の法則」をご存知でしょうか?

1つの分野でプロレベルになるためにはおよそ1万時間の練習を必要とする、というものです。


1万時間って、どのくらい?と分析すると、

10000時間/8時間(1日の労働時間)=1250日

なので、5年半くらい(220日で割ると)はかかる計算です。

ということは、5年半でプロになれます。

ご自身が夢中になれないもので、1日8時間、5年半を無駄にしますか?

そこはきちんと考えたほうが良いかもしれません。


長くなりました。そろそろまとめましょう。

プロになるまでに、5年半かかります。(店主の計算)

若手は、ご自身の業務の中での疑問をどう解決させますか?特に実務はネットに聞いても解決しないものが多いです。

そして、土木の実務はぶっちゃけた話、目に見える結果がさっさと出てくる業界ではありません。なので、他の業界の友人がまぶしいです。

なので、読書に似ています。ビジネス書のように即効性のあるものから、『カフカ断片集』のように、「分かるようで、分からんようで、分かるようで」という感じ。だけど、「分かった!」と叫びたくなるくらい、ある時突然気が付きます。


年寄りも、若手からの疑問が出たら解決するという環境を提供していますか?あなた自身の言葉で語れていますか?

ちなみに、それが2回以上できないと、若手は聞きに来なくなります。

「○○さんに聞いても答えてくれないから、いいや。」となり、それが信頼の低下につながります。


自己研鑽って、難しいんですね。



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